【免疫力アップ】トリプルデミック[新型コロナ・インフルエンザ・マイコプラズマ肺炎]を元気に乗り切る5つの方法
今年の冬は厚労省がインフルエンザ・新型コロナ感染症・マイコプラズマ肺炎の同時流行「トリブルデミック」への注意を呼び掛けています。実際、冷え込みが本格化した12月に入り、早くも医薬品不足が懸念されています。急増する患者さんの対応に追われるクリニックも出てきています。
感染症の同時流行のとき、怖いのはインフル&コロナの重複感染。症状が強く出て、重症化・長期化しやすいとの研究報告もあります。本来、何かのウイルスに感染すると免疫機構が働くためほかのウイルスに罹りにくくなるといわれます。これを「ウイルス干渉」と呼ばれますが、インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスの間にウイルス干渉があるか不明で、逆に重複感染のケースがすでに報告されています。うがい、手洗い、マスク着用と予防に越したことはありませんが、こうなると、免疫力を上げる生活習慣が必要になってきそうです。
免疫力アップといえば、食事と適度な運動がカギ。ですが、実は脳と心で、免疫力を高める方法もあるのです!
免疫力アップ法(1)笑う
「笑う門には福来る」の真意、それは、この順番です。まず、笑います。そのあとに、いいことが起こります。だから、免疫力を高めるにも、まず最初に笑いましょう。
笑いががん患者やリウマチ患者の痛み・症状の緩和すること、がん細胞やウイルスに立ち向かうNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が増加・活性化させることは1980年代から知られていて、数多くの研究データもあります。
笑いとNK細胞の関係は、こうです。まず笑うことで大脳基底核が刺激されます。そして、「幸せホルモン」としておなじみの神経伝達物質、ドーパミンが放出されます。たぶん、エンドルフィンとかセロトニンも出ているでしょう。これら幸せホルモンによってNK細胞が活性化されるのです。
また、感染症への免疫力としては、免疫グロブリンA(IgA)の働きが欠かせません。喉の表面、腸管、気管支といった粘膜の表面に存在し、侵入してきた病原菌やウイルスなどの侵入を防ぎます。まさにウイルス感染の最前線で活躍する免疫細胞です。笑いはIgAを増加させるというデータがあります。コメディアンのお笑い映像を見たときと、教訓的な映像を見たときの、唾液中のIgA濃度を比較したところ、教訓的な映像では変化がなかったのに対して、お笑い映像では有意な増加がみられました。
免疫力アップ法(2)大声で笑う
ほほえむだけでも免疫力アップの効果はありますが、免疫力をがっと高めたいなら、ガハハと大笑いするほうがいいということです。
2000年に行われた笑いと免疫力に関する調査では、笑いのレベルによって免疫力の向上の度合いが変化することがわかっています。落語を見るという笑いの体験によって、全体の67%にNK細胞の活性化が見られましたが、「腹を抱えて思い切り笑った」グループは85%が活性化。笑いのレベルが高いとNK 細胞活性の上昇も高くなることがわかりました。
この理由について「健康かながわ2006年4月号」の記事をご紹介します。≪声を上げてよく笑っているときは、脳の前頭葉が活発に働いている。一種の興奮状態になっていて、脳幹を刺激し、ペプチドをたくさん分泌させ、NK細胞に降り注ぐようになる。ペプチドで活性化したNK細胞は、血液中から肝臓や腎臓、胃など、がんが発生しやすい内臓に向かって行動を開始する。これががん抑制につながる、という仮説が一般化しつつある。また、ガハハと大声で笑うと肺の換気能力が高まり、遺伝子を傷つけ、がん発生に関係しているといわれる活性酸素を体内から減少させる。≫
免疫力アップ法(3)音楽を聴く
物音や話し声ではなく、音楽を聴くことによって免疫力が向上するというデータがあります。ウイルスに対して最前線で働く免疫グロブリンA(IgA)のレベルに、音楽がどのように影響するかという研究があります。「クリック音」「ラジオ放送」「心地よい音楽」「サイレント」の4つの条件下で30分間過ごしたあとの、唾液中IgA濃度を測定。IgA濃度の上昇がもっとも認められたのは「心地よい音楽」を視聴したグループで、検査の前後で他のグループを凌駕する変化が見られました。
音楽を「薬」として用いる可能性についての研究調査もあります。
スローテンポのモーツァルトのピアノソナタを重篤な患者に聴かせることで、全身のストレスホルモン濃度が低下し、血圧と心拍数が下がり、それに反して成長ホルモンは上昇。重篤な患者を鎮静レベルに到達させるのに必要な鎮静剤の量を有意に減少させることがわかりました。モーツァルトのピアノソナタのような、ゆったりした旋律の音楽には、免疫系を介した視床下部-下垂体軸と副腎髄質との相互作用による鎮静効果が生み出されると考えられます。
音楽には副作用がありません。不安が高まったときの免疫力を高め、心を安定させてくれるいい方法といえるでしょう。
免疫力アップ法(4)楽観主義になる
楽観的になるというワークはありますが、ここで紹介するには長すぎます。手っ取り早く楽観的になる方法として、口癖にすると楽観的になれそうなフレーズをご紹介します。日本人は悲観的な方が多いので、沖縄と海外での言い回しを選んでみました。
「なんくるないさー」(なんとかなるさ/沖縄) 「メイウェンティー」(なんとなかるさ/没問題/中国語) 「モウマンタイ」(なんとなかるさ/没問題/広東語) 「ケンチャナヨ」(大丈夫/ハングル) 「マイ ペン ライ」(大丈夫/タイ語) 「インシャアッラー」(神の思し召しのままに/アラビア語) 「ハクナ マタタ」(どうにかなるさ/スワヒリ語)~映画「ライオンキング」で有名 「チャレーガー」(なんとかなるさ/ヒンディー語) 「What will be, will be」(なるようになる/英語) 「Que Sera, Sera」(なるようになるさ/スペイン語) 「C’est la vie !」(人生なんてこんなもの/フランス語) 「ニチェヴォー」(たいしたことじゃない/ロシア語) 「Tomorrow is another day」(明日は明日の風が吹く) ~映画「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラのラストシーンのセリフ/意訳 「Aal Izz Well / アール・イズ・ウェル」(うまーくいーく) ~インド映画「きっと、うまくいく」の主人公ランチョーの口癖
免疫力アップ法(5)たっぷり眠る
睡眠不足は、ウイルス感染を招く最大のリスクといえそうです。「よく寝る人は風邪をひかない」というデータがあります。
153名の男女を対象に、睡眠時間と睡眠の質を2週間調査し、風邪の原因菌となるライノウイルスに晒した結果、 ・睡眠時間が7時間未満の人は、8時間以上の人に比べて、風邪を発症する可能性が約3倍高い ・睡眠の質が低い人は、睡眠の質が高い人に比べて、風邪を発症する可能性が5倍以上高い
ということがわかりました。
睡眠の質はなかなか測れませんが、「よく眠れた」という眠りを8時間確保できると、免疫力はアップするそうです。日本人の平均睡眠時間は男女ともに減少傾向にあります。睡眠の乱れによって睡眠に関わるホルモン「メラトニン」が十分に分泌されないと、体に活性酸素が過剰に増加。活性酸素は、ミトコンドリアやDNAにダメージを与え、細胞レベルで健康被害を起こす万病の元で、免疫力を低下させます。しっかり眠って、病原体と戦う抗体の分泌を高めましょう。
まとめ
「大笑いして、明日のことを気にせずに、いい音楽を聴きながら、よーく眠る」 健康のためにゴキゲンでいること、楽しく暮らすこと。ウイルス感染症とは無関係に幸せへの近道だということがわかりました。なお、抗菌作用の高いアロマ、ティートゥリーとユーカリの香りも安心とゴキゲンを運んでくれそうです。
ただし、どうしても強い不安感から心がモヤモヤした状態が続く場合は、ストレスや不安で免疫力が低下する前に心理カウンセリングを試すのも有効な手段になります。
リアルトレジャーでは、Zoomでのオンラインセッション、対面でのセッションのいずれも可能です。お気軽にお問い合わせください。
日本中のみんな、フォースと共にあれ!
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