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【アダルトチルドレンの悩み①】なぜ意味なくキレるのか? 厄介な怒りに取り憑かれる

更新日:8月27日

アダルトチルドレン(AC)が日常で抱く「厄介な怒り」は深刻なテーマのひとつです。なぜなら、ACの怒りの対象や反応が一筋縄でなく、AC自身、この感情がどこから生まれるのかわかりません。そんな怒りに思考を支配され、感情を掻き乱されるのです。

消火活動は、まず火元・火種の理解から。ACの「厄介な怒り」とアンガーマネジメントについてを解説していきます。


【アダルトチルドレンの悩み①】なぜ意味なくキレるのか? 厄介な怒りに取り憑かれる

乱反射するアダルトチルドレンの怒り


怒りの発端になるのは、多くの場合、相手の発言です。心ない言葉や、否定的な言葉を投げつけられたら、誰だってムカつくのは当たり前です。では「才能(能力)がある」「真面目だね」「やさしいね」「責任感がある」はどうでしょう? 少なくとも怒りの対象になるとは誰も思いません。これでブチキレられたら、相手は理解できないはずです

 

アダルトチルドレン(AC)は褒められたり、感心や感動を伝えられたりすると、テレや謙遜でなく、本気で否定的な感情が湧いてくるのです。ACが褒められて有頂天になるということはほぼありません。それどころか、居心地が悪くなったり、心に黒い感情が去来したりします。「なんで!?」という抵抗や反発、「この人、何もわかってない」「何か文句でもあるのかな」「好きでやってるわけじゃないのに」という否定的な思考が渦巻くのです。


他者からの好意や高評価をACがストレートに受け取れないのはこのためです。強硬に拒んで、認めません。労いや感謝の言葉にさえ、「裏があるのでは?」と疑いの目を向けます。その結果、自縄自縛に陥って人間関係が難しくなり、関係途絶に至ったり、居場所を失ってしまうケースも残念ながら珍しくはありません。


 

厄介な怒りのシステムと発動する原因


自分への肯定的な評価に対して、怒りや反発、抵抗感などの否定的な感情が生じる。これはアダルトチルドレン(AC)特有の反応で、原因は毒親との関係性にあります。


原因①肯定された経験が乏しい

人は無意識に【慣れ親しんだもの】を選択します。アダルトチルドレン(AC)は幼い頃から長きにわたって一人の人間として尊重されないことを体験させられてきました。本来、人はこの時期に、親からたっぷり愛情を受け取り、「自分らしさ」を肯定されることで「自分は自分、あるがままでよい」というアイデンティティーを確立していきます。その代わりに、幼いACが発達させたのは自己を否定する思考です。親との健全な愛着関係が形成されることもなく、人として尊重されることもない、過酷な育成環境に適応するにはそうするしかなかったのです。


愛情や尊厳、安全でなく、恐怖や虐待、争い・不和にアダルトチルドレンは育まれた

愛情や尊厳、安全でなく、恐怖や虐待、争い・不和にアダルトチルドレンは育まれた


――よその子と異なり、家庭は自分を無条件に受け容れてくれる場ではない。それは、自分が「正しくない」「望まれない」「できが悪い」からだ。だから、ここ(家)にいるためには、いつも努力と我慢を続けなければならない――これがACの生存戦略でした。


そんなACが、肯定的な評価など受け入れらようはずもありません。自ら深く刻みつけた「自分=否定されるべき存在」という信念は生き延びた証なのです。


原因②肯定的な感情=愛情を疑う

アダルトチルドレン(AC)にとって「無条件の愛」は存在しないおとぎ話です。

ACが知っている真実の愛とは、毒親から与えられた「条件付きの愛情」だけです。それにはいつも裏があり、見返りを要求されるのが普通でした。逆にACにすれば、無条件の愛情=肯定的な感情は架空請求のようなもの。ですから、騙されてはいけないと警戒し、自分に向けられれば「来るな!」と威嚇もするのです。


愛情を向けられること、他者と親密になることへのこのような恐怖や警戒心によって、人間関係をうまく築けなかったり、回避依存などのコミュニケーション障害に陥るケースもあります。


無条件の愛情を知らずに育ったアダルトチルドレンは、他者からの好意を警戒し、威嚇する

無条件の愛情を知らずに育ったアダルトチルドレンは、他者からの好意を警戒し、威嚇する

 


ACの「厄介な怒り」を解消するステップ


「自分はアダルトチルドレン(AC)だ」と自覚して、自分を取り戻すステップを進めていくうちに、気づいたら「厄介な怒り」から自由になっていたということがよくあります。たとえ否定的な感情が湧くことがあっても、それは制御不可能なものではありません。

 

前提条件:自分を知り、認めること

アダルトチルドレン(AC)の「厄介な怒り」には原因がありました。原因があるということは、もちろん、対策もありますし、それはいたってシンプルです。基本は、自分のことを理解すること否定しないで受け容れること、この2つです。


たとえば、ACが自分への相手の好意や高評価に「ムカムカ」「モヤモヤ」してしまうのは、成長過程で十分に得られなかった、親から受け入れられ、肯定されることへの未練や渇望の現れです。欲したものを与えてくれない毒親に失望する一方で、未だに「くれるかもしれない」という期待もあるのです。そのため、毒親から離れることができません。毒親以上に社会的・経済的・身体的なパワーを持ったとしても、支配や影響から抜け出せないのはこのためです。 同様に、今、うまくいかないことがあっても、それは仕方がありません。けれども、いつまでも今のままではありません。今の自分を理解し、受け容れ、いずれできるようになる希望を持ちましょう。

 

「自分を取り戻す5つのステップ」

リアルトレジャーのACカウンセリングでも行う「自分を取り戻す5つのステップ」の最初の3つが大切です。

 

  1. 自分の人生は自分のものと気づくこと

  2. 毒親を正当に評価すること

  3. 毒親から離れること

 

順番はどれからでもいいのですが、この3つをクリアできた頃には、この「厄介な怒り」からすっかり自由になっているはずです。言い換えれば、3つのステップを経て、毒親との依存関係・支配関係は解消に終止符を打つことができるということ。そして、毒親からの影響を受けなくなった=解毒された、洗脳から解けた、という状態になれるのです。


「自分を取り戻す5つのステップ」については、近日中にブログ記事を公開する予定です。リアルトレジャーのSNSでお知らせしますので、フォローしてお待ちください。



[AC/毒親チェック]

 


  


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